蝦夷の漢達は世界を目指す。

かつて、北海道の格闘家達は中央で活躍しようと思ったら、津軽海峡を渡らざるを得ない状態だった。

試合の機会に恵まれず、プロになるためのチャンスは少なく、這い上がる場も不足していた。

向上した格闘インフラ

しかし現在、道内にいても毎月のように試合の機会があり、経験値を上げられるようになった。

そこからプロを目指すこともできる。

更に中央へのルートも格段に増え、中規模大会、大規模大会への出場も本人の努力次第では可能だ。

ここ数年、新しい力による新しい刺激が、北海道の格闘技界を揺さぶり続けている。

例えばMMAならPFC、D-Spiral、JMMAFそれらは活躍次第で中央への道が開けている。

キックならKAMINARIMONからBOUTへの流れ。

北海道在住のまま、中央の大会に挑んで結果を残している団体もある。

何もかもが、以前とは違うのだ。

PFCからはFighting NEXUS→韓国TFC→UFC。

或いは山本喧一氏のルートでRIZINへ。

D-SpiralからはGRACHANへ。

JMMAFは当然パンクラスへ。

そんなルートが確固たるものとしてできている。

実際に、弊誌既報の通り西川大和選手がTFC、山本空良選手がアマチュアRIZINトーナメントに出場、阿仁鬼選手や飯田健夫選手らがGRACHAN系大会出場等、続々と中央や海外の大会への参戦が続いている。

これらの事実は、PFCやD-Spiralといった大会に、団体、組織の垣根を越えて出場することによって磨かれたものに他ならない。

競い合うことこそ本道

そうなると老舗団体・大会も黙ってはいない。

旧態依然としたやり方ではない、新しいやり方を模索している。

ウチだけが正しい。
ウチだけが潤えばいい。
ウチだけが全て。

もう、そんな時代は終わった。

北海道から中央へ。そして世界へ。

そのためには、大同団結、呉越同舟が必要なことに、皆気付いてきている。

何も、仲良しこよしの馴れ合いを求めているわけではない。

世界を目指すのなら、小さな枠の中でチマチマやっていては駄目なのだ。

自分のジム内だけで練習し、ジム内だけで勝った負けた、強い弱いと言っていても意味がないのはわかるだろう。

大会に出て、未知の相手と闘わなければ進歩はない。

それと同じ理屈で、マンネリ化した同じ大会だけに出ていては、進歩はそこまでだ。

自分の船を出せ!

新たな刺激を求め、未知の大海原へ。

良い意味での交流によってもたらされる切磋琢磨が、世界を目指す大航海のためのカギだ。

漢達は今、荒波を乗り越えて世界を目指す。 格闘大航海時代の幕が切って落とされた!

ライター
海道 拓人(かいどう たくと)


格闘技歴、格闘技観戦暦の長い道産子格闘技フリーク。
プロレスをテレビ観戦するところから格闘技に興味をもち、ジャンル問わず格闘技観戦を繰り返し、自身も格闘技を学ぶ。